1. 領収書がなくても経費にできる方法
- 経費計上の方法:領収書を紛失してしまっても、金額、日付、内容をメモしておけば経費として計上できます。公共交通機関の利用や自販機での購入など、領収書をもらえない場合でもメモがあれば対応可能です。ただし、メモは必ず保存しておくことが重要です。
2. 固定資産の償却
- 不要な備品の処理:30万円以上の備品で使っていないものは、除却手続きを行うことで経費として計上できます。除却することで帳簿から消すことができ、経費を増やすことが可能です。定期的に使用していない備品を見直して処理することが必要です。
3. 前払い費用の注意点
- 家賃の前払い:1年分の家賃を前払いすると全額を経費にすることができますが、資金繰りに影響する可能性があります。例えば、月100万円の家賃を前払いした場合、節税額は約400万円程度になります。しかし、資金繰りの圧迫を避けるため、短期前払いを検討することが望ましいです。
4. 倒産防止共済の活用
- 課税の繰り延べ:年間240万円までを経費として計上でき、契約から40ヶ月後に全額返戻されます。特に赤字のときに解約すれば税金がかからず、資金繰りの調整が可能です。目先の税金を安くするために計画的に活用することが重要です。
5. 未払い費用の計上
- 給与の経費計上:決算月に未払いの給与を日割りで経費に計上できます。例えば、3月決算の会社では、3月21日から31日までの給与を日割りで計上することで経費を増やすことができます。
6. 役員報酬の設定
- 高めの役員報酬:役員報酬を高めに設定しておくことで、業績が悪化した際に報酬を下げることが可能です。業績が良い場合はそのまま維持できるため、柔軟な対応ができます。役員報酬の設定は慎重に行うべきです。
7. 社員の採用と助成金
- キャリアアップ助成金:非正規社員を正社員にすると、最大68万円の助成金が受け取れます。助成金を活用することで、社員の雇用コストを軽減できます。採用時には助成金の制度を確認することが重要です。
- 業務委託契約の活用:社員を雇う代わりに業務委託契約を結ぶことで、社会保険の負担を軽減できます。業務委託契約は契約解除が容易なため、資金繰りのコントロールがしやすく、働き方改革にも対応できます。
8. 短期継続融資の活用
- 銀行との交渉:短期融資を継続的に更新することで、資金繰りを楽にすることが可能です。銀行は利息収入を重視するため、更新を希望することが多いです。銀行との良好な関係を築くことが資金繰りに役立ちます。
9. 電子契約の導入
- 契約書のデジタル化:紙の契約書から電子契約に切り替えることで、印紙税を削減できます。電子契約は手続きが簡素化され、効率的な管理が可能です。将来的には全ての契約が電子化される方向に進むため、早めの導入が望まれます。
10. 生命保険契約のタイミング
- 決算月に契約する理由:生命保険は決算月に契約することで、節税効果を最大化できます。決算月以外の契約は資金繰りに影響する可能性があるため注意が必要です。また、保険料の支払いを1ヶ月猶予できるため、赤字年度の資金繰りを調整できます。
これらのテクニックを活用することで、経費を最適化し、資金繰りをスムーズに進めることが可能です。計画的に節税と資金管理を行うことが経営の安定につながります。